Polan Flyer

11/15 Sat

POLAN presents JOY featuring MAURICE FULTON

MUSIC BY:
MAURICE FULTON,YASU,TSUJI

Maurice Fulton photoMaurice Fulton: アメリカ・ボルチモア出身のプロデューサー/DJ。1980年代に「Dr Scratch」としてヒップホップDJのキャリアをスタートさせ、1990年代にはプロデューサーとして頭角を現し、90年代初頭には、Basement Boys のスタジオにも関わり、Crystal Waters や Ultra Nate 作品で経験を積み、後の独自のキャリアを切り拓いた。以降、常にシーンの中で異彩を放つ存在として、ハウス/ディスコ/エレクトロニックを自由に横断する音楽を作り続けている。 彼のサウンドの核には、幼少期から親しんできたファンクの精神が色濃く息づいている。ファットなベースライン、タイトなリズム、そして時に実験的なアプローチを掛け合わせ、フロアを確実に揺らすと同時に、リスナーに鮮烈な驚きをもたらしてきた。その探究心は、プロデューサー/リミキサー/DJという複数の立場で常に発揮され、時代やトレンドを超越したユニークな存在感を確立している。 活動名義も多岐にわたり、妻である「MU」とのプロジェクトでは、2000年代初頭に『Afro Finger and Gel』(2003年)、『Out of Breach』(2005年)といったアルバムを発表。パンク的なアティチュードとクラブサウンドを融合させたその作品群は、いまなおカルト的な人気を誇る。 さらに「Syclops」「Boof」といったプロジェクトでも個性的な作品を世に送り出し、自身のレーベル「BubbleTease Communications」からも多彩なリリースを続けてきた。 加えて、2016年には日本のDJ NORIとの共作『We Don’t Know EP』をリリースし、世代や国境を超えたコラボレーションを実現。さらに続けて発表された『Drum Rhythms』では、NORIの長年のビート・アイデアを Fulton が独自の感性で仕上げ、シンプルながら深みのあるダンスフロア・トラックとして注目を集めた。 DJとしての活動もまた多岐に渡り、ベルリンのPanorama Bar(Berghain)をはじめとする世界有数のクラブでの出演を重ね、エレクトロニック・ミュージックの実験精神とダンスフロアの快楽性を両立させたプレイで高い評価を得ている。ニューヨークでは、伝説的クラブの歴史を体験・継承し、ガラージやロフトのスピリットを現代に息づかせる存在として、長年にわたりオーディエンスを魅了してきた。また、Horse Meat Discoといったパーティ・コレクティブにも頻繁に登場し、その幅広い選曲と独自の感覚で熱狂的なファンベースを築いている。 さらに近年は、NYCの新世代を代表するデュオ musclecarsが主宰するパーティ/レーベル「Coloring Lessons」とも深く交わり、ブルックリンのGood Roomでの共演やミックスシリーズへの参加を通じて、若いブラック・コミュニティを含む新世代のダンスフロアとの強固な接続を築いている。 2020年には韓国出身のDJ/プロデューサーPeggy Gouとのコラボレーション作『Earth EP』をリリース。ダンスフロアに直結するグルーヴと先鋭的なプロダクションが融合したこの作品は、世代や地域を超えて大きな話題となった。そして2025年には、活動の集大成ともいえる二つのアルバムを立て続けに発表。Boof名義による『Night Blooming Cereus』(2025年2月)は、ジャズ、ディスコ、シンセポップを織り交ぜた柔軟かつ豊かな音像で高い評価を得ており、Syclops名義の『Black Eye』(2025年4月)は、実験性とダンス性を兼ね備えた左派的クラブサウンドの金字塔と称されている。加えて、musclecarsやSahib Muhammadといった次世代アーティストへのリミックス提供も行い、若手とベテランの垣根を超えた交流を続けている。 常にクラブ・ミュージックの文脈には収まりきらないアプローチをとりながら、その枠を押し広げることでシーンに新たな地平を切り拓いてきた Maurice Fulton。ダンスクラシックやガラージへの深い敬意と、誰にも真似できないユーモアと奇才に満ちた感覚、その両立こそが、彼が四十年にわたり第一線で評価され続けている理由である。

ADM: TICKET 3,000 (LTD.20) | W/F 3,500 | DOOR 4,000 | UNDER 25 2,500 (LTD.20) - 23:00~

PRECIOUS HALL: 札幌市中央区南2条西3丁目パレード 地下2階